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PRODUCTION CASE

制作事例

執筆者の写真大池建具店

アールドア

更新日:2021年11月9日


久々のブログ更新です。おかげさまで日々忙しくさせてもらっています。

さて今回は「アールドア」を製作しました。



新築で家を建てたときからアールドアが欲しかったという奥様。その際大工さんに開口部を作ってもらったところまでは良かったのですが、ドア製作までは至らずにそのまま数年が経ち……。さてさてどうしようか??今回もなかなかの難題です。



既製品のアール木枠というものもあるのですが、開口部がぴったり設置できるサイズはなく流用は不可。よーく見ると左右でアールの始まりの位置にも微妙にズレがありました。(当時の大工さんの苦労の跡が見て取れます苦笑)ベニヤ板に開口部を写し取って原寸図とし、

まずはアール枠から製作していきます。




まずはランバー合板に切り込みをたくさん入れていきます。




切り込みは表裏の両面に。互い違いに溝をつきました。なんだかラーメンどんぶりの模様「雷紋」みたいですね。さて、この板に左右から力を加えていくと……




じゃーん!きれいに曲がってアールになりました。アコーディオンの蛇腹と同じように曲がります。画像中央の試作品は切り込みを片側のみにしてみたもの。曲がるには曲がるのですが開口部の微妙な凹凸に対応しきらないと判断。お蔵入りになりました。



その他、「曲げ木」といって熱を加えて柔らかくした木材を曲げる技法もありますが上の試作品と同じく凹凸に対応しきらないだろうということで今回は蛇腹方式をとりました。



表面に化粧の板を張って枠は完成。枠がついた後の開口部も再び写し取って原寸図を作ってドアを製作しました。ガラスは骨董好きの奥様秘蔵の5㎜ダイヤガラス。2~3㎜ダイヤガラスも珍しくなりましたが、5㎜はさらに貴重!好きな方にたまらない素材ですね。





面材は周りの既製品ドアと近いものを選びました。まるで初めからあったかのよう!と喜んでいただけました。なによりです。




その場その場に合わせて作るオーダーメイド。この場合はどうやったらきれいに納まるかな?と毎度考えながらの製作です。

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