和食屋さんの個室に設けられたカラー障子。
通りに面した南面からの視線や直射日光を防ぎながら、建築に彩りを添えます。
障子紙雲竜和紙(白い面)を基本に、お持ち込みいただいた手すき和紙を1マスづつ丁寧に貼り分けました。色味の違いはもちろんのこと、透過率の差も面白みの1つです。
部屋側からの全体像。
上段下段に4本の障子がはまっています。上段はランダム、下段は市松模様に貼り分け。
全体の見た目のバランスを見ながら構図を考える時が一番悩みます。いくつか案をお持ちしまして、最終的に現場監督さんと相談して決定しました。
外側から見るとまた雰囲気が一変します。
こちらの面は透過光よりも反射光を感じられますね。赤、ピンク、黄色のカラー部の発色が際立ちます。
さて、浜松市でカラー障子といえば、西区舞阪町の 大野建具有限会社さん。
紙だけに限らず遠州紬など布を障子に貼り込むことも多々あるそうです。
しかしながら浴衣地やお着物の反物のような布は、そのまま障子に貼ろうとすると柄が歪んでしまい上手く貼ることが出来ません。
ここで表装の技術が活きてきます。
生地に裏打(極薄の紙を貼る作業)をすることで布の伸び縮みや柄の歪みを固定。
さらには障子糊の喰い付きも良くなるので耐久性(はがれにくさ)も上がります。
大池建具店では大野建具さんへの協力という形でカラー障子の製作・普及に努めています。
何かに使えそうだけどあまり大きくないお気に入りの布、生地。
もしかしたら障子や襖に貼り込むことでスポットライトを浴びる日が来るかもしれません。
紙や布の種類によって施工が異なってきます。
「こんな生地あるんだけど貼れる?」などお気軽にご相談くださいね。
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